千葉工業大学・学生フォーミュラプロジェクトからの、アルミパーツ部品支援依頼
- 【依頼者】
- 千葉工業大学・学生フォーミュラプロジェクト
- (FCIT Racing Team)
- 【部品内容】
- ・フロントアップライト×2個(左右ペア)
- ・リアアップライト×2個(左右ペア)
- ・デフマウント×2個(左右ペア)
2017年の春、千葉工業大学・学生フォーミュラプロジェクト(FCIT Racing)からのアルミパーツ スポンサーの依頼を引き受けました。今年の千葉工業大学のマシンは、車両の運動性能向上を求めてアルミ製の部品を取り入れることになり、地元企業の当社にオファーをいただいた経緯です。
1.依頼部品(アルミパーツ)の製作過程
千葉工大レーシングチームからの図面が届いた。部品加工の依頼内容はフロントアップライト、リアアップライト、デフマウントの3種類。それぞれペアで、計6点となる。
図面と3Dデータの相違が生じたので、加工しやすい方向に提案もさせもらう。また各パーツの表面皮膜に関してもアルミ腐食を防ぐためと、綺麗に仕上げる必要もあるため、同様に加工方法の変更をお願いさせてもらった。
依頼されたアルミパーツの切削に取り掛かる。加工の難易度はそんなに高いものでもないが、はじめてのスポンサー支援で「実際に人が乗る車体の重要パーツを収める…」というのもあって、普段以上に気をつけての作業だった。
最後に仕上がり具合の検査。アップライトパーツはタイヤを回す部分で、ベアリング勘合が上手くいくかが重要だ。図面の寸法通りに加工できているか、傷の見落としはないか等のダブルチェックを行う。
2.依頼部品(アルミパーツ)の納品風景
千葉工大レーシングチームの代表メンバー4名が仕上がったアルミパーツを引き取りに、当社に来社してくれました。さっそく現物を見てもらうと、喜びの声が上がるも、しばらく見つめたままの様子(笑)
学生フォーミュラ大会に登録する車両は毎年度、本体フレーム(プラットフォーム)に関しては新規製作がルールとなっている。千葉工業大学のマシンも今年は車両の運動性能向上を求めて、アルミ製の部品を取り入れることになり、地元企業の弊社にオファーしたとの経緯だった。
ちなみに今までは同じ部品(設計など)をどうしていたのか聞いてみると、基本は鉄素材を溶接した本体設計で、パーツに関しては旋盤といった中古機械を調達して、彼ら自ら削り出していたと。大学生ならではのフットワークというか熱意というのか、ある意味すごいと感じた…
話はテクニカルな内容にとどまらず、千葉工業大学レーシングチームの活動や学生生活といった雑談へと。そして彼らの今後の進路・モノづくりへの携わり方など、とても興味深い内容をディスカッションすることができた。
ほとんどの卒業生は自動車関連の業界へ進むのだろうけど、工業大学の学生さん視点で、モノづくりに対する生の意見が聞けたことは、いい機会になった。
最後は部品を引き取りに来てくれた、千葉工業大学レーシングチームの代表メンバーと一緒に撮影。このあと彼らは、今年9月に開催される全日本学生フォーミュラ大会出場の資格を得るため、まずは8月初旬に行われる模擬車検と試走会に向けて、急ピッチで車体の組み立てに取り掛かるそうです。頑張れ!
加工例